Macintosh LCIII 電源(PSU)修理
約20年間タンスに保管していたMacintosh LCIIIの修理をしています。電源を入れてまず気になったのが本体スピーカーからのブーという発振音。また、HDDがスピンしていない状態です。HDDは電源ONでスピンを開始しますので、電源が正常に動作していないことを先ず疑います。
注意:電源ボックスは比較的に高圧の回路になります。容量の大きなコンデンサーが入っていますので感電の危険を伴います。なぜ危険かを理解せずに電源ボックスのネジを取り外すことは避けてください。
まず、基盤の状態ですが初見では特に大きなダメージは見当たりません。電解コンデンサー周りに若干のシミができているため、電解コンデンサーが劣化しているのは確実です。電解コンデンサの配置は以下の様になっていました。
画面上部に金属のフレーム構造があり、それに整流器が固定されています。放熱のためのシートが挟まっています。電解コンデンサーを交換しても動作しない場合はここも見て行きたいと思いますが、一先ずは楽観的に進めたいと思います。
電解コンデンサーの容量、電圧、サイズの一覧です。
一際目を引くC8はニチコンのスナップオン型電解コンデンサになります。写真では分かりにくいですが、少し上部が膨らんでいる様にも見えます。
裏面には液漏れは見当たりませんが、何となくカスが付着している様な。
このタイプは製造が終了している様子で同じ性能のものは国内のネットショップでは見当たらなかったため、海外サイトで購入する必要がありました。この中では一番単価が高い部品のため少し悩みましたが暫くはメンテナンスせずに使える様にということで105°Cに入れ替え、その他全てのコンデンサーを交換することにします。簡易テスターではその他のコンデンサーも何割か容量が減っている様子です。
電解コンデンサーを全て外して、アルコールと歯ブラシで洗浄をし、新しいコンデンサーに入れ替えました。
綺麗スッキリ。