Macintosh LCIII 起動!!!!

さて、メンテナンスと修理が一通り完了したところでいよいよ起動してみようと思う。

中学に入学してすぐに我が家にやってきたMacintosh LC、その後LC IIIへとアップグレードされて8年間苦楽を共にした。相棒である。

思い返せば、当時はAppleがハードウェアのアップグレードを行っていた。Macintosh LCをしばらく使った後、アップルに送ってLC IIIにしてもらった記憶がある。処理速度が速くなったのは一番の違いだが、VRAMが増強されてディスプレイ表示も256色から32000色になった。これによって、写真をスキャンしてPhotoshopで編集するといった用途にも対応できるようになったのだった。

 

さて、雑談はおいて電源を入れてみる。ジャーン!懐かしい起動音と共に見事に起動。

Macinotosh LCIII復活!

当時、パソコンの起動音はピコだった。それが、Macintoshではスピーカーを通してジャーンと美しい音色を奏でてくれる。こんなに感性に訴える機械があるのかと当時の感動を再体験。

しかし、それ以外にも色々音が聞こえてくる。ハードディスクがやたらと高音を響かせている。確認してみるとQuantam製のApple純正250MBが取り付けられていた。LCIIIのオリジナルのHDDは40MBだったと記憶している80MBらしい。ふと思い出したのだが、大学に入学して暫くしてオリジナルのHDDが召天し、代わりのものを付け替えていたのだった。正にタイムカプセルを開けるような体験だ。しかし、これはいただけない。オリジナルのHDDはシーンというような擦れた音に、クオーンという様な共鳴音が重なって静かではなかったが耳障りの良い音だった。取り付けられていたQuantam製のHDDはキーンという様ないかにも高回転の回転音でけたたましい。こちらは、後程別のものに入れ替えたいと思う。

 

もう一つの音は換気用のファンだ。こちらは純正のままだが、ファンが潤滑切れを起こしていることは容易に想像できる。こちらは簡単に治せそうだ。このファンは因幡電気のELINA FAN HDF6025L-12LB-I/12VDC/100mAだ。

Macintosh LCIII 純正ファン

内部にアクセスするにはまず、トップの品番シールを剥がす必要がある。ドライヤーで温めつつ、ナイフの刃をステッカーの下に潜り込ませれば簡単に剥がれる。この時点でファンのシャフトの上端と抜けどめのCリングが見える。プライヤーなどでCリングを外せばファンと筐体が分離する。ベアリングは2つ入っているので、夫々シリコンスプレーなどの潤滑剤を染み込ませておく。ベアリングとシャフトにグリスを塗って元通りに組み上げれば作業は完了。LC IIIに取り付けて暫く電源を入れておけば段々と音が落ち着いてきた。元々、静かなファンではないので音が消えることはないと思っている。更に静けさを求めるのであれば、Cリングの代わりにより回転バランスの良いナイロンワッシャーに変える事や、ベアリングの交換が考えられる。今回はそこまでの静音化は求めないことにする。